キャンプで揚げ物調理|油の処理方法と安全に楽しく料理を楽しむコツ

知識

ダッチオーブンやサービングポットは、揚げ物も大得意!

キャンプで食べる唐揚げや串揚げは最高に美味しいですし、ダッチオーブンは食材を入れた時に変化する油の温度差が少なくカラッと美味しい揚げ物ができるので、普段のお料理にも活躍しています。

一方で、揚げ物調理に慣れていない方にとっては、安全面などを考えると抵抗があると思います。

この記事では、キャンプやアウトドアで揚げ物を楽しむためのポイントや油の処理方法、注意点を紹介します。

キャンプで揚げ物おすすめポイント

調理は簡単「揚げるだけ♪」

下処理まで自宅で済ませていけば、あとは揚げるだけ。

より手軽に済ませたければ、最近では揚げるだけの冷凍食品がたくさんありますので使ってみるという手もあります。

なにより、熱々揚げたては最高に美味しいです。

料理のバリエーションが豊富

揚げ物にもいろいろな料理があります。

唐揚げやフライは多くの皆さんが好きなおかずの一品でしょう。フライドポテトやチキンナゲット、アメリカンドックなどはお子様もとても喜びます。

一方、イカゲソ揚げ、揚げ餃子などはお酒のつまみに最高ですし、串揚げならば、鍋を囲んでワイワイと家族や仲間と盛り上がること間違いなしです。

それだけでなく、ドーナツやチュロスといったスイーツまで♪

キャンプ飯のレパートリーも一気に増えることでしょう。

揚げたてはとにかく美味しい!

揚げたては何といっても美味しいです。できるだけ食べる直前に揚げるのがオススメです。

キャンプで揚げ物を楽しむためのポイント♪

【ポイント①】調理に慣れておく

事故につながるのではないかという心配が頭をよぎる方もいるのではないでしょうか。

普段、料理をしていても、揚げ物となると集中力が必要ですね。ましてや料理に慣れていない方にとっては、少しハードルが高いと思います。

安全に揚げものをするためには、適した調理器具正しい調理方法を知っておく必要があります。

慣れていない方は、まずは家のキッチンなどで揚げ物調理に慣れることをオススメします。普段から揚げ物料理に慣れていれば、キャンプ場での環境に合わせて適切に調理することができるので、決して難しいことはありません。

【ポイント②】適切な調理器具を選ぶ

キャンプで揚げ物を楽しむにためには、適切な調理器具を使いましょう。

基本的にはどのような調理器具でもできますが、なるべく深く、小さすぎないものを選ぶと調理しやすいです。

揚げ鍋

ダッチオーブンやサービングポットは、深さがあるので油跳ねも最小限です。
また、貯蓄性に優れているので、食材を入れても油の温度が下がりにくく、からりと美味しい揚げ物が出来上がります。

大きさは、揚げる量にもよりますが、
1~2人分なら直径16~20cm、3~4人分なら直径21~24cmの鍋が目安。

大は小を兼ねるといわれるように、揚げ物に関しても大きめを選んだほうが、油の温度が下がりにくくおいしく出来上がります。ただ、大きい鍋は当然油の量が必要ですので、揚げる量や人数に応じて適切な鍋を選んでみてください。

ダッチオーブンやサービングポットのほかにも、少ない量ならフライパンやメスティンなどでも可能です。浅い場合は油を入れすぎないように調整しましょう。

菜箸トング

揚げ物をする際には、油跳ねによる火傷を防ぐため、長さのある菜箸(30㎝以上)を使いましょう。

トングでももちろんOKですが、トングで揚げた食材をつかんだまま、食材を上に向けると、油が手元まで伝ってきて危険なので、そこだけ注意してください。

油切り用のバット

できればバットと網のセットを用意しておきましょう。

バットは揚げ衣をつける際や、揚げたての油切りにも、大変万能な調理器具です。揚げ物以外にも大変重宝するので、数枚そろえておくのがオススメです。

【ポイント③】適切な熱源を選ぶ

揚げ物をする際に重要になるのが、油の温度コントロールです。
油の温度が低過ぎると、ベチャっとした油まみれの食べものができあがってしまいますし、食材の中心まで火が通らない可能性もあります。

反対に油の温度が高過ぎると、まわりばかり焦げて、中まで火が通ってないということもあります。そして高温になり過ぎると、油に引火し大きな事故につながる危険があります。

揚げ物自体はどのような環境下でもできますが、適切な油の温度を保ち、安全でおいしい揚げ物をするためには、適切な熱源を選ぶ必要があります。

そもそも屋外で火力をコントロールするのはとても難しいですが、こちらも回数を重ねるとどのくらいの火力が必要なのかがわかってきます。
また、適温を保つためには、風邪対策も必須です。

おすすめ熱源

タフまるなどのカセットコンロは、風邪よけもついていて、火力も強いのでおすすめです。キッチンダッチオーブンでも対応できます。

また、ツーバーナーも安定した火力と風よけがあるのでおすすめです。
シングルバーナーは、単体では不安定なのでオススメできませんが、高さのある五徳を別に用意することで安定します。

しっかりとした五徳に鍋が乗っていることを前提に、炭火での揚げ物調理もできます。高温になりますので温度をこまめにチェックして、炭の量や位置をコントロールしましょう。

おすすめしない熱源

×【焚火
燃え盛る焚火は、火力が強そうに見えますが、実は火力が不安定で温度もすぐには上がりません。危険という以前に揚げ物調理には不向きです。

△【シングルバーナー
揚げ物をする際には、揚げ鍋が安定した位置に置かれているかというのが重要ポイントです。不安定なために油がこぼれ、火傷などの事故につながる可能性があります。

使用するときは、シングルバーナーに直接鍋をのせるのではなく、高さのある五徳を置き、その下にシングルバーナーを入れて使うことで安定します。

×【炭火に直接
こちらは、不安定という以前に高温過ぎて絶対NGです。
炭火の温度は300~600℃。油の引火点は250℃ですので、炭火に直接置くと引火してしまいます。くれぐれもお気をつけください。

【ポイント④】正しい調理方法で調理する

ここでは揚げ物の基本的な調理方法を紹介していますが、調理器具や熱源、季節や気候といった環境の違いで少しずつ変わります。

最初はうまくいかないこともあるかもしれませんが、回数をこなしていくうちに調理器具や道具の特徴や癖がわかってきます。ぜひ、ご自分の道具や熱源で調理する際のコツをつかんでいってほしいと思います。

油の量

揚げ油の量は、鍋底から3~3.5㎝くらいが適量です。この程度あれば比較的揚げムラが少なく、きれいに揚げることができます。

慣れてくれば、この半分程度の油でも十分揚げることができます。
慣れていないうちや、火力が不安定な屋外では、少し多めの油を使用したほうが失敗が少ないです。

油の温度

美味しい揚げ物を作るために重要なのが、なんといっても油の温度です。

油の温度は揚げるものによって適温が異なります。家庭での揚げ物料理であれは、食材や揚げるものによって適切温度で調理することをおすすめしますが、キャンプなどの屋外では、温度を一定に保つこと自体が難しいです。

ですので、あまり神経質になり過ぎず、基本的な170℃を目安に揚げれば、たいていはうまくいきます。

温度があまりに低すぎると衣が鍋底にくっついてしまったり、ベタっとした仕上がりになります。また、高温すぎると食材の中心が加熱されないまま、焦げてしまいます。

温度の確認方法は、揚げ油専用の温度計があれば安心ですが、菜箸の先を使ってもできます。

菜箸で油の温度を確認する方法

菜箸の先を軽く水で濡らし、ふきんで拭き取り、油の中に入れて菜箸の先から出る泡の量と出方を見ます。
入れた瞬間に、箸先から細い泡が出れば準備OK。箸先を入れても泡が出る前に時間がかかっていれば、温度は低いですし、逆に端から勢いよく泡がでる場合は温度が高いので、すぐ火を弱めまるか、いったん火を止め適正な温度までさげましょう。


こちらも慣れないうちは難しいかもしれませんが、日ごろから慣れておけば、キャンプ場であわてることなく調理することができます。

揚げるときのポイント

【食材の水分は取っておく】
油跳ねを防ぐため、食材の水分は衣をつける前にしっかり拭き取りましょう。

【油へはそっと投入する】
食材を油に投入する際は、放り込むのではなく鍋肌からそっと入れましょう。

【食材を入れすぎない】
一度にたくさん揚げてしまいたい気持ちはわかりますが、食材の量は油の表面積の半分以下に抑えましょう。
あまりたくさん入れすぎると、油の温度が下がり美味しく揚がりません。

【食材をいじりすぎない】
食材を投入した直後に動かすと、衣が剥がれてしまう可能性があります。はじめは触らずに片面に少し火が通るまで待ちましょう。衣が固まってしまえば触っても崩れる心配はありません。

【温度を保つ】
食材からでる泡が少なく、カラカラという音もしなくなってしまったら、油の温度が下がり過ぎです。
逆にビチビチと油が跳ねるほど勢いの良いときは、高温に注意しましょう。衣が予定よりも早く焦げてきてしまったり、油から煙が出ているときも温度が高過ぎなので、火を弱めるか一旦火を止めましょう。

【揚げ上がりを見極める】
食材を油に投入したときに、シュワッと大きな音を立て、その後勢いよく出ていた泡が細かくなり、ピチピチと軽く高い音に変わったら揚げ上がりの合図です。

網をセットしたバットなどにあげ、油をきってからいただきましょう。

キャンプ場での油の処理方法

揚げ物をするには、ある程度油の量が多くないとできません。

残った油は、ほかの料理に使う方法もありますが、油の量が多い場合などはすべて使うのは難しいでしょう。残った油は持ち帰るか適切な方法で処分するかのどちらかです。

流して捨てるのは絶対NG!

余った油を流しに捨てるのはNGです。

水道管内に付着した油は冷えると固まり、食材カスや洗剤が付着してさらに大きな固まりとなって、ついには詰まってしまう、というのがいちばんの理由です。

実は、家庭の排水口でも詰まる原因は油がいちばん多いのだそう。
揚げ物だけでなく、油の多い料理をした際には、フライパンや食器についた油脂はキッチンペーパーなどで取り除いてから洗ったほうがいいですね。

また、詰まりの原因だけではなく、環境面でも問題となります。
下水処理にかかる負担も増えますし、下水処理設備が整っていない地域もあります。これは河川や生き物の生命を脅かすことにもなります。

環境省が出している生活雑排水対策推進指導指針によると、20mlの使用済み油を流すと、魚が住める水質に戻すためにはバスタブ(300Lと想定)20杯分のキレイな水が必要だそうです。(参照:環境省)

油の量が少しならいいや、という問題ではありませんね。たとえ少量の脂でも環境保全のため、キッチンペーパーで拭き取るなどの対策をしましょう。

正しい油の処理方法

油は「可燃ごみ」として捨てることができます。
ただし、液体のまま捨てるのはNGです。

また、自治体によって取り扱いが異なる場合があるので、回収ルールを確認して適切に処分しましょう。

ここからは、いくつかの方法を紹介しています。

キッチンペーパー・新聞紙を使う

残った油をキッチンペーパーや新聞紙に吸収させて処理する方法です。

油の量が少なければ、キッチンペーパーで拭き取ってしまえばOK。そのままゴミ袋に入れて処分すれば完了です。

油の量が多いときは、新聞紙に吸収させます。ただ、揚げ鍋に新聞紙を直接入れて吸収させるのは時間がかかるので、空いた牛乳パックやビニール袋を使うと簡単に処理できます。

牛乳パックやビニール袋を使う方法

  1. 牛乳パック、または2重にしたビニール袋に、くしゃくしゃと丸めた新聞紙を詰める。
  2. 1に油を流し入れる。
  3. 残った油はキッチンペーパーで拭き取りとり、牛乳パック・ビニール袋に一緒に入れる。
  4. 水を全体に染み込ませる。(※後ほど解説)
  5. 牛乳パックの口は粘着テープなどで密閉、ビニール袋は漏れないようにしばって可燃ゴミへ。

※水を染み込ませる理由
通常、油は酸素に触れると酸化反応を起こします。たとえ新聞紙やキッチンペーパーに吸収させた状態でも、酸化熱が発生し自然発火する恐れがあります。

必ず油は冷ましてから処理すること、気温が高くなる場所には置かないこと、水を染み込ませること、これらを守って安全に処理しましょう。

市販の凝固剤使う

市販の凝固剤で油を固めてしまう簡単な方法もあります。

油がまだ熱いうちに凝固剤を入れ、よく混ぜ合わせて冷ますと1時間ほどで固まります。
固まった油は可燃ゴミとして捨てます。

安全のため、各製品の取扱説明書に書かれている注意事項を守って、適切に処理しましょう。

油を再利用する

一度使っただけで捨てるのはもったいない…そう思う方も多いのではないでしょうか。

きれいな状態であれば、油の再利用の目安は2~4回。
ですが、1回しか使っていない油でも、長期間放置しておくと油が酸化してしまうので、再利用する油ははなるべく早く使い切りましょう。

揚げ物はたまにしかしない、という方は、炒め物や焼き物などに使うのがおすすめですよ。

保存容器で保存する

まず、油がまだ熱いうちに、揚げかすを網ですくい取ります。
保存容器に漉し器や漉し網をセットし、キッチンペーパーをセットします。
火傷に注意し、ゆっくりと油を注ぎます。油の量が多かったり鍋が重い場合は、無理せずお玉などで油をすくいましょう。

保存容器は密閉できる蓋つきのものがおすすめです。専用容器がない場合は、耐熱性の瓶でも代用可能です。
蓋は油の温度が完全に下がってから閉めてください。

油は空気や光に触れると酸化していきます。家では冷蔵庫や台所コンロの下などで光を遮断して保存しましょう。

まとめ

慣れてしまえば、キャンプでの揚げ物料理はそれほど面倒なものではありません。

逆に屋外であれば多少油が飛び散っても気にならない、という考え方もできます。

ぜひキャンプやアウトドアでも揚げ物にチャレンジしてみてください。きっとキャンプ飯のバリエーションがぐっと広がりますよ。

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