アウトドアはもちろん、リゾットは普段の食卓でも知っておくと便利なお助けメニューだ。
なるべく手間をかけたくないとき、時間がないときにでも、急な来客などにも、簡単でおしゃれな料理が一品できあがってしまう。
スープの素は使わない、簡単ヘルシーなリゾット。
『きのこと小松菜のリゾット』レシピ♪
使った道具
スキレット(10 1/4 25㎝)
※普通のフライパンでもOK。
材料(2人分)
- 米 1合
- きのこ(今回はシメジ、マッシュルーム)100g
- 小松菜 1株
- 玉ねぎ 1/2個
- オリーブオイル 大さじ2
- バター 10g
- 白ワイン 50㏄
- 水 500㏄
- 塩 小さじ1
- 黒コショウ 適量
- 粉チーズ 大さじ4
作り方
- 玉ねぎをみじん切りに、マッシュルームは汚れを拭きとり5㎜の厚さに切る。小松菜は茎の部分は1㎝に、葉は3cm位のざく切りにする。
- スキレットを熱したら弱めの中火にし、オリーブオイルで玉ねぎのみじん切りを1~2分炒める。玉ねぎが透明になってきたらお米を入れて2分ほど炒める。お米に油がいきわたったら、キノコを加えざっくりと炒める。
- 白ワインを入れ軽く混ぜたら、強火にして水分がなくなる直前まで沸騰させる。
- 水を半量(250㏄)塩とを入れ、強火にして煮立たせる。煮立ったら全体を混ぜ、弱め中火にして6~7分煮る。
- 残りの水を入れ、再び強火にして煮立たせたら、小松菜を入れ軽く混ぜ合わせ、弱めの中火で6~7分煮る。
- 水分がほぼなくなり、お米が丁度よい固さになったら、粉チーズの2/3と風味を出すためバターを加え混ぜ合わせる。(※水分が多い場合は強火にして水分を飛ばす)
- 残りの粉チーズ、黒コショウを振って出来上がり♪
ポイント
リゾットはアルデンテが基本。お米は洗わずに使う。
蓋はなくて大丈夫。水分を飛ばし過ぎて焦げないように気を付けよう。
今回はスープの素を使わず、キノコ、小松菜、玉ねぎからでる出汁のみで似た。バターと粉チーズも多めに入れているので、コクのある味わいになった。
アルデンテは若かりし日の思い出♪
1980年代後半、日本は空前のイタリアンブームだった。
当時学生だった私は、知り合いの経営する恵比寿のアパートに安価で住まわせてもらっていた。
恵比寿といったらとんでもなくお洒落で高級な場所だが、当時の恵比寿は、確かに高級ではあったがそこまでお洒落だったかはわからない。
駅の東口には魚屋さんがあり、いつも魚の匂いがしていた。駅の階段を下りると「ゆきこ」という屋台があって、朝の通勤通学時間にも夜通し飲んでいた客でにぎわっていた。
駅前の大通りを渡ったところにルノアールがあった。ここは私が上京して最初に一人で入った喫茶店である。
ルノアールからアパートへ向かう途中に、近所のお年寄りや子どもが集う通称タコ公園があった(現在もある)。まもなくしてこの公園の前にお洒落なお店が出現した。
店頭の掲示板を見るとどうやらイタリア料理店らしい。値段もなかなかなものだった。当時の私には一食に支払える予算を一品でオーバーしていた。
店の前にはいつもかっこいい外国人男性数人が立ち飲み状態で盛り上がっていて、雑誌から切り取ったようなお洒落な光景に、ますます私など無縁な店に思えた。
これが今も続く人気イタリアンのIL BOCCALONE(イルボッカローネ)だ。
数年が経ち、社会人となった私は恵比寿から埼玉県朝霞市に引っ越していた。そして、ついに将来旦那になる人とIL BOCCALONEに行くことになった。
感慨深かった。お金がなかったときに通った食堂の・・・なんてよく聞く話だが、お金がなく憧れと羨望の眼差しで約3年間毎日見ていたあの店にようやく来ることが叶ったのだから。
そして食べたのが、店の看板メニューであるパルミジャーノチーズのリゾットだった。
アルデンテの米がふんだんに使った濃厚チーズと絡まり、とにかく美味しかった。おそらくこれが人生初のリゾットだったと思う。とろりととろけるチーズはもちろん絶品だったが、なによりアルデンテの米が衝撃的だった。
リゾットを食べる度に、若かったあの頃を思い出す。夢と希望に満ち溢れていたが、現実は厳しいのだと思い知った場所でもある。
あのリゾットを再現するのは難しいと思う。再現できる気がしないし、なぜかしようとも思わない。
ただ一つ、リゾットはアルデンテでなければならない。
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