茄子が美味しい季節。
近年スーパーでは様々な茄子が売られているが、今回使う「米茄子」もひと昔前と比べると簡単に手に入るようになった。
今回は、昨日立ち寄った小淵沢の道の駅で破格の値段で買ったものだ。
米なすは果肉が詰まっていて身崩れしにくいため、油との相性が抜群にいい。
さらに一般的な茄子に比べると丸く大きいので、この形をそのまま生かした料理が人気だ。
スキレットを使って米なすのミートグラタンを作る。
食卓がパッと華やかになるおもてなしの一品でもある。
【米茄子のミートグラタン】レシピ♪
使った道具
スキレット(10 1/4インチ・直径約26㎝)
トーチバーナー
※キッチンでは普通のフライパンでもOK
※焦げ目がつかなくてよければ、バーナートーチはなくてOK
材料(2人分)
- 米なす 1個
- ミニトマト 2個
- ミートソース 100g
- ホワイトソース 100g
- ピザ用チーズ 30g
- 塩 小さじ1/2
- 黒コショウ 適量
- オリーブオイル 大さじ3
- イタリアンパセリ(乾燥) 適量
作り方
- 米なすはへたの余分な部分を切り落とし、縦半分に切ってから、皮側を薄めにそぎ落とし面を作る。火が通りやすいよう、両面とも大き目の格子状に切れ目を入れる。
塩をふり10分おく。
ミニトマトはへたを取り、4枚にスライスにする。 - スキレットにオリーブオイルをあたため、水分を拭き取ったナスを焼く。片面1分くらいずつ、軽く焼き色を付ける。
- ナスの中心側(果肉が広い面)を上にして、ナスの上にミートソース、ホワイトソース、ピザ用チーズ、トマトの順に乗せる。蓋をして弱めの中火で10分焼く。
- 火を止め、バーナートーチで焼き色を付ける。(なくても大丈夫)
※周りに燃え移るものがないか確認する。使い方をしっかりと理解したうえで正しく使用しよう。 - 粗挽黒コショウ、イタリアンパセリをふりかけて完成。
ポイント♪
米なすのグラタンを作る方法として、スプ―ンで果肉をくり抜く方法もある。
私はなるべく果肉をそのまま使いたいので、ミートソースとホワイトソースは硬めに作っている。
市販のミートソースやホワイトソースを使うときには、さらりとしている場合が多いので果肉を少しくり抜いておいた方がいいだろう。
お手本はギリシャ料理
かれこれ25年以上前、ギリシャを旅したことがある。
それときに何より驚いたのは、ギリシャ料理がどれもこれもとても美味しかったことだ。(お世辞抜きにどこで食べてもハズレがなく美味しかった^^)
その中にギリシャの有名な伝統料理で、『ムサカ』という料理がある。
ムサカは、スライスされたジャガイモとナス、さらに挽肉(通常は羊肉や牛肉を使うらしい)の上から、クリーム状のベシャメルソースとトマトソースを重ね焼き上げた料理だ。旅の中でもとりわけお気に入りの一つとなった。
日本で幾度となく再現してはいたものの、これが正解なのかはわからないまま25年が過ぎた。
そして数年前、ギリシャで暮らす日本人の方のレシピ本と出会った。
もちろんムサカや、旅で出会った料理、知らないギリシャ料理のレシピがたくさん掲載されていた。
その中に、この本の表紙にもなっている「なすの靴」という料理がある。縦に割られた米なすにベシャメルソースとトマトをあしらって焼き上げられた、行儀よく揃えられた靴のような料理だ。ネーミングもまさしくここからきているらしい。
この「なすの靴」はあの旅で出会うことはなかった。
本場の味は知らないが、レシピの解説にムサカの親戚のような料理だと書かれていたので、間違いなく美味しいだろうと勝手に決めつけている。
今回のレシピは、この「なすの靴」(「小さな靴」ともいうらしい)をお手本にしている。
ムサカを思わせる味も気に入っているが、なんといってもナスを靴に見立てた発想が、食卓をパッと華やかにしてくれる。
ぜひお試しあれ^^
参考図書:『ギリシャのごはん』著:アナグノストゥ直子(イカロス出版)
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